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患者さまとの信頼関係が、より良い治療への近道
当院では、定期的に外部から8名の歯科医師を招き、私を含めた9名で診療を行っています。それぞれの歯科医師には得意分野があり、互いの長所を生かすことで幅広い治療の提供を可能にしました。
診療を行う際は、患者さまとの信頼関係を大事にしています。しっかりご説明をし、同意を得てから治療を進めること、笑顔で親身に接すること、妥協せずより良い治療を提供することにより、「この先生になら任せられる」と思っていただければ幸いです。
先生が患者さまと接する上で気をつけていることはありますか。
患者さまとお話しするときは「説明と同意」を大切にしています。私が患者さまにお口の状況や、必要な治療をご説明し、それに対し患者さまの同意が得られたら、初めて治療に進みます。
その際に大切なのは、分かりやすい説明を行うことと、患者さまに威圧感を与えないことです。しっかり治療の内容を頭に入れていただきつつ、治療を選びやすい雰囲気をつくる必要があると考えています。
あくまで治療の主役は患者さまであることを、いつも忘れないようにしています。
患者さまとの心に残っているエピソードがあれば教えてください。
当時、90代だった方の入れ歯をつくったときのことは忘れられません。その方は入れ歯の製作をご依頼してくださったときに、「これが私の使う最後の入れ歯になると思いますから、よろしくお願いします。」とおっしゃいました。
その言葉を聞いて、私はその方への責任と、頼っていただけたことへのうれしさで胸がいっぱいになるのを感じました。その方が最後に私を選んでくれたことに対する誇らしさが、今でもずっと私の密かな心の支えになっています。
空間づくりで心がけたことがあれば教えてください。
患者さまの目に入るものには、すべて気を配っています。まず、治療で使う器具などは、患者さまの視界に入りそうな場所には置きません。注射器や、薬のビンから、ものものしい治療を連想してしまう方も多いためです。反対に、お花を飾ったり、絵をかけたりすることで、癒しを与えられる空間づくりを心がけました。
スタッフ教育で力を入れていることはありますか?
初診の方は大体、歯が痛くてお越しになります。それなのにスタッフが怖い顔をしていたら、余計に気が滅入ってしまいますよね。そのため、スタッフには優しく、丁寧な対応をするようにお願いしています。皆、私の話をよく聞いて実践してくれるので、特に心配していることはありません。
先生の今後の展望を教えてください。
今後はAIを取り入れた診療を行いたいと考えています。医科の分野では、すでに導入しているところも多いんですよ。AIは診断の助けになるだけでなく、治療の効率化、快適な通院システムの構築にも役立つと思っています。デジタルの良い面は、できるだけ取り入れていきたいですね。